顔のたるみの原因とは?医学的根拠にもとづく4つの分類でわかりやすく解説

Director's Column

顔のたるみの原因とは?
医学的根拠にもとづく4つの分類でわかりやすく解説

たるみ治療の正しい知識を、わかりやすくお届けする「院長コラム」第1回
執筆・監修:宮﨑 修平(THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長/医学博士)
論理と医学的根拠に基づく診療を大切にしています。医学論文をもとに、たるみ治療について発信しています。

「顔のたるみ」は、ひとつの原因で起こるものではありません。日焼け止めを塗っていても、生活に気をつけていても進む方がいる一方で、理由がはっきりしない――そんなお声をよく伺います。

実は、たるみには「紫外線」「重力」といった外からの力と、「骨・脂肪」「コラーゲンや靭帯」といった体の内側の変化が関わっています[1-5]。今回は、当院が文献をもとに整理した「THE LIFT CLINIC式・たるみの4分類」で、原因を一つずつわかりやすく解説します。

CONTENTS
  1. たるみの原因は一つではない
  2. THE LIFT CLINIC式・たるみの4分類
  3. ①紫外線 ― 科学的に証明された「光老化」
  4. ②重力 ― 地球上で生活する限り避けられない力
  5. ③骨・脂肪のボリューム変化 ― 「痩せる」こともたるみの原因に
  6. ④コラーゲン・靭帯の変化 ― 肌の弾力と「支える力」の低下
  7. まとめ ― 大切なのは「原因の見極め」
  8. よくある質問
  9. 参考文献

1. たるみの原因は一つではない

顔の老化に関する文献レビューでは、紫外線・重力・生活習慣・歯の喪失・骨の変化など、非常に多くの因子が関わっていることが示されています[3]。つまり「これさえやればたるまない」という単一の答えはなく、複数の要因が人によって異なる比率で重なり合っています。だからこそ、自己判断で1つの施術に飛びつくのではなく、ご自身のたるみがどの要因によるものかを見極めることが大切です。

2. THE LIFT CLINIC式・たるみの4分類

当院では、数多くの文献[1-5]を参考に、たるみの原因を「外的要因」と「内的要因」、計4つに分類しています。この分類に沿って整理すると、どんな治療が自分に必要かが分かりやすくなります。

分類原因概要
外的要因①紫外線日々浴び続ける紫外線による光老化
外的要因②重力地球上で生活する限り常にかかり続ける下向きの力
内的要因③骨・脂肪のボリューム変化骨や脂肪が減少・変形することによる土台の変化
内的要因④コラーゲン・靭帯の形質変化肌の弾力やハリを支える組織そのものの老化

以下、それぞれの原因と当院の考え方を解説します。

3. ①紫外線 ― 科学的に証明された「光老化」

肌の老化には、加齢による「内因性老化」と、紫外線による「光老化」の2種類があります。内因性老化が細かいしわを招くのに対し、光老化は深いしわやたるみを引き起こすことが報告されています[4]。紫外線でできた活性酸素がコラーゲンの分解を進め、しわや弾力の低下、色素沈着にもつながるとされています[3][4]

紫外線に対する当院の考え方

紫外線は数少ない「予防できる要因」です。日焼け止めや日傘に加え、当院ではビタミンA・カロチノイド配合のドクターズコスメ「らうたげ」もご案内しています。

4. ②重力 ― 地球上で生活する限り避けられない力

重力は、加齢による組織の弾力低下と組み合わさることで、たるみを進行させる要因の一つです[3]。支持靭帯がゆるむと脂肪が重力に従って下がり、頬のボリューム低下やほうれい線につながることも報告されています[5]

重力に対する当院の考え方

重力に対しては、組織を物理的に「支える」治療が必要です。当院では糸リフトや、下制筋へのボツリヌストキシン注射をご提案しています。特に糸リフトは、体内に吸収されるまでの間、常に組織を支え続けてくれます。

5. ③骨・脂肪のボリューム変化 ― 「痩せる」こともたるみの原因に

加齢に伴う骨の吸収と皮下脂肪の分布変化は、顔の立体的な形の変化に大きく関与しています[1]。骨格の支持力低下や脂肪の萎縮・位置ずれも、たるみやボリュームロスの要因とされています[5]

骨・脂肪のボリューム変化に対する当院の考え方

ヒアルロン酸注射は「しわを埋める治療」と思われがちですが、本来の目的は減少した骨や脂肪のボリュームを補うことです。失われた分だけを適切に補うことを大切にしています。

6. ④コラーゲン・靭帯の変化 ― 肌の弾力と「支える力」の低下

皮膚のコラーゲンは20歳前後をピークに減少していきます。紫外線などによる活性酸素がこの減少に関与するとされ[4]、弾性線維など他の成分も加齢とともに変化します。骨格・脂肪・筋肉・皮膚がそれぞれ変化しながら影響し合うことで、顔全体の老化が進むと考えられています[2]

コラーゲン・靭帯の変化に対する当院の考え方

この要因には、LDM・肌育注射などコラーゲンの産生や質を整えるアプローチと、ソフウェーブやオリジオキスなどの機器によるアプローチがあります。肌の状態やご希望に合わせてご提案しています。

7. まとめ ― 大切なのは「原因の見極め」

顔のたるみは「紫外線」「重力」「骨・脂肪」「コラーゲン・靭帯」という、性質の異なる4つの原因が組み合わさって生じます[1-5]。どの要因がどれくらい影響しているかは、お一人おひとり異なります。

SNSで見かける治療が、ご自身の原因に合っているとは限りません。当院では、この4分類をもとに丁寧な診察を行い、長期的な経過も見据えた治療をご提案しています。気になり始めたら、まず原因を知ることから始めてみませんか。

糸リフト
ヒアルロン酸注射
LDM
肌育注射
ソフウェーブ
オリジオキス
らうたげ

8. よくある質問

Qたるみは何歳くらいから気になりますか?
Aコラーゲンは20歳前後をピークに減少していくとされています[4]。気になる時期には個人差が大きいので、変化に気づいた時点でご相談いただくのがおすすめです。
Q生活習慣を見直すだけで予防できますか?
A紫外線対策は光老化の進行を緩やかにする上で重要です[3][4]。ただし骨・脂肪やコラーゲン・靭帯の変化は加齢とともに避けがたく進むため、生活習慣だけで全てを防ぐのは難しいのが実情です。
Q自分のたるみの原因はどう分かりますか?
Aセルフチェックだけでの見極めは困難です。当院では視診・触診に加え、肌診断機による評価も組み合わせて、4分類のどこに該当するかを診察で確認しています。

9. 参考文献

  1. Coleman SR, Grover R. The Anatomy of the Aging Face: Volume Loss and Changes in 3-Dimensional Topography. Aesthetic Surgery Journal. 2006;26(1_Suppl):S4-S9. academic.oup.com
  2. Zimbler MS, Kokoska MS, Thomas JR. Anatomy and pathophysiology of facial aging. Facial Plastic Surgery Clinics of North America. 2001;9(2):179-187. sciencedirect.com
  3. Sveikata K, Balciuniene I, Tutkuviene J. Factors influencing face aging. Literature review. Stomatologija, Baltic and Maxillofacial Journal. 2011;13(4):113-115. sbdmj.com
  4. Shin JW, Kwon SH, Choi JY, et al. Molecular Mechanisms of Dermal Aging and Antiaging Approaches. International Journal of Molecular Sciences. 2019;20(9):2126. pmc.ncbi.nlm.nih.gov
  5. Swift A, Liew S, Weinkle S, Garcia JK, Silberberg MB. The Facial Aging Process From the "Inside Out". Aesthetic Surgery Journal. 2021;41(10):1107-1119. pmc.ncbi.nlm.nih.gov
この記事の執筆・監修
宮﨑修平 院長
宮﨑 修平
THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長 / 医学博士

「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、流行や感覚だけに頼らず、論理と医学的根拠に基づく診療を重視しています。診察・アセスメントを丁寧に行い、一人ひとりに適した治療を考えます。

  • 美容外科医 / 糸リフト・たるみ治療に特化
  • 医学博士/循環器内科専門医として慢性炎症・動脈硬化の研究に従事
  • 国内外の医学論文をもとにエビデンスに基づいた美容医療を発信
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