ソフウェーブで肌の中はどう変わる?コラーゲン・弾性線維を組織学的に調べた研究

Director's Column

ソフウェーブで肌の中はどう変わる?
コラーゲン・弾性線維を組織学的に調べた研究

たるみ治療の正しい知識を、わかりやすくお届けする「院長コラム」第19回
院
執筆・監修:宮﨑 修平(THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長/医学博士)
論理と医学的根拠に基づく診療を大切にしています。医学論文をもとに、ソフウェーブについて発信しています。

「ソフウェーブを受けると、肌の中では実際にどのような変化が起こるのでしょうか?」

2025年の『Journal of Cosmetic Dermatology』に、ソフウェーブによる治療前後の皮膚を採取し、コラーゲンや弾性線維の変化を組織学的に調べた研究[1]が報告されました。今回は、この研究から分かったことと、結果を解釈する際の注意点を分かりやすく解説します。

結論を一言で

女性13名にソフウェーブ治療を行い、治療前後の皮膚を採取して調べた研究では、治療2か月後に弾性線維密度が統計学的に有意に増加(p=0.033)し、コラーゲン線維密度にも増加傾向(p=0.094、有意差なし)が確認されました。見た目の改善も本人評価92%・医師評価85%で報告されていますが、13名の小規模研究で対照群がなく、効果の持続期間も未検証である点には注意が必要です。

CONTENTS
  1. 年齢とともに肌がたるむ理由
  2. ソフウェーブとは?
  3. 13名の治療前後の皮膚を比較
  4. コラーゲン線維は増加傾向を示し、配列も改善
  5. 弾性線維密度は統計学的に有意に増加
  6. 見た目の改善度と安全性
  7. この研究から分かったこと
  8. 研究結果を解釈する際の注意点
  9. たるみの原因に合わせた治療選択を
  10. よくある質問
  11. 自由診療に関する重要事項
  12. 参考文献

1. 年齢とともに肌がたるむ理由

肌のハリや弾力には、真皮に存在するコラーゲン線維と弾性線維が深く関係しています。コラーゲンは皮膚を支える「骨組み」、弾性線維は伸びた皮膚を元に戻す「ばね」のような役割を担っています。

しかし、加齢や紫外線などの影響を受けると、これらの線維は減少・断裂し、配列も乱れていきます。その結果、肌のハリが低下し、しわやたるみが目立つようになります。

2. ソフウェーブとは?

ソフウェーブは、複数の超音波ビームを同時かつ平行に照射する「SUPERB™テクノロジー」を用いた、切らないたるみ治療です。

皮膚表面を冷却して保護しながら、主に深さ1〜2mmの真皮に熱を加えます。その後の創傷治癒反応によって、コラーゲンや弾性線維の再構築を促し、肌の引き締めや小じわの改善を目指します。脂肪層を主な照射対象とする治療ではなく、皮膚そのもののハリや引き締めを目指す点が特徴です。

3. 13名の治療前後の皮膚を比較

今回の研究[1]には、23〜67歳、平均46.5歳の女性13名が参加しました。全員が顔全体と首に1回のソフウェーブ治療を受けています。

治療前と治療2か月後に右頬の皮膚を採取し、顕微鏡と画像解析ソフトを用いて、コラーゲン線維と弾性線維の変化を調べました。さらに、参加者本人による評価に加え、治療内容を知らされていない2名の皮膚科医が、写真をもとにほうれい線やフェイスラインの引き締まりを評価しています。

4. コラーゲン線維は増加傾向を示し、配列も改善

治療2か月後の皮膚では、表皮から深さ1〜3mmの範囲でコラーゲンの再構築が確認されました。顕微鏡では、治療前と比較してコラーゲン線維が密になり、より整って配列する変化が観察されています。

ただし、平均コラーゲン線維密度は0.849から1.432へ増加したものの、この変化のp値は0.094であり、統計学的な有意差には達していません。そのため、「有意に増加した」ではなく、「増加傾向が認められた」と解釈するのが適切です。

一方、線維の量だけでなく、乱れていたコラーゲン線維が整って密に配列する組織像が確認された点は、コラーゲンの再構築を考えるうえで興味深い結果です。

5. 弾性線維密度は統計学的に有意に増加

弾性線維については、より明確な変化が認められました。治療2か月後には、弾性線維が長く、まっすぐに整うような変化が観察されました。

平均弾性線維密度は0.504から0.673へ増加し、この変化は統計学的にも有意でした(p=0.033)。弾性線維は、体内で新しく作り替えられる速度が非常に遅い組織です。そのため、ソフウェーブ治療後に弾性線維の増加と配列の変化が確認されたことは、今回の研究で特に注目すべき結果といえます。

指標治療前治療2か月後統計学的有意差
コラーゲン線維密度0.8491.432なし(p=0.094)
弾性線維密度0.5040.673あり(p=0.033)

6. 見た目の改善度と安全性

治療2か月後、参加者本人による評価では13名中12名(92%)、医師による写真評価では13名中11名(85%)が、50%以上の改善と判定されました。

ただし、この「50%以上」という数字は、研究で用いられた5段階評価に基づく判定です。皮膚のたるみが客観的な測定で半分になったことを意味するものではありません。

また、今回の研究では、脂肪萎縮、長引く赤み・腫れ・内出血、持続するしびれなどの有害事象は報告されませんでした。

ソフウェーブ
コラーゲン
弾性線維

→ 当院のソフウェーブについて、よくある質問はこちら

7. この研究から分かったこと

今回の研究では、ソフウェーブ治療2か月後に、次の変化が確認されました。

  • コラーゲン線維が密になり、整って配列する組織像
  • コラーゲン線維密度の増加傾向。ただし、統計学的な有意差はなし
  • 弾性線維が長く、まっすぐに整う変化
  • 弾性線維密度の統計学的に有意な増加
  • 本人評価および医師の写真評価による、ほうれい線やフェイスラインの改善

見た目の変化だけではなく、治療前後の皮膚を採取し、真皮内の変化を直接確認した点が、この研究の大きな特徴です。

8. 研究結果を解釈する際の注意点

今回の研究は興味深い報告ですが、対象は女性13名と少なく、未治療の対照群も設けられていません。また、評価は治療2か月後のみであり、効果がどの程度持続するかは検証されていません。

そのため、この研究だけを根拠に、すべての方に同じ効果が得られることや、長期間の効果が保証されると断定することはできません。今後、より多くの患者を対象とした比較試験や長期的な研究が必要です。

9. たるみの原因に合わせた治療選択を

ソフウェーブは、皮膚のハリ低下や軽度から中等度のたるみ、小じわなどに対して、皮膚そのものを引き締めたい方に適した選択肢です。

一方、顔のたるみは皮膚だけでなく、皮下脂肪、靱帯、筋肉、骨格などの変化が複雑に関係して起こります。状態によっては、糸リフト、高周波治療、ヒアルロン酸注入などを組み合わせた方が適している場合もあります。

大切なのは、機器の名前だけで治療を選ぶのではなく、どの層にどのような変化が起きているのかを診察したうえで、適切な治療を選択することです。THE LIFT CLINIC FUKUOKAでは、お一人おひとりのたるみの原因を丁寧に診察し、必要な治療をご提案します。福岡でソフウェーブや顔のたるみ治療をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

10. よくある質問

Qソフウェーブを受けると、肌の中で本当にコラーゲンが増えるのですか?
A今回の研究では、治療2か月後にコラーゲン線維密度の増加傾向が確認されましたが、統計学的な有意差には至っていません(p=0.094)。一方、コラーゲン線維の配列が整う変化や、弾性線維密度の有意な増加(p=0.033)は確認されています。
Q弾性線維の変化はどのくらい重要なのですか?
A弾性線維は体内で新しく作り替えられる速度が非常に遅い組織です。そのため今回、治療後に弾性線維の増加と配列の改善が統計学的に有意な形で確認されたことは、皮膚のハリを考えるうえで注目すべき結果だといえます。
Qこの研究結果はそのまま信頼してよいですか?
A参加者13名という小規模な研究で、未治療の対照群も設けられておらず、評価も治療2か月後の一時点に限られています。長期的な効果や、より多くの患者における再現性については、今後の研究が必要です。

11. 自由診療に関する重要事項

当院のソフウェーブについて

ソフウェーブは自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

主なリスク・副作用:施術部位の赤み、腫れ、内出血、痛み、まれに熱傷や神経の一時的な麻痺・知覚異常などが生じることがあります。多くは数日〜数週間で改善します。

治療について:効果の持続期間には個人差があり、肌の状態やたるみの程度によっても異なります。当院では診察のうえ、お一人おひとりに適した治療の組み合わせをご提案しています。

12. 参考文献

  1. Suh DH, Lee SJ, Song KY, Ahn HJ, Shin MK. High-Intensity, Parallel Ultrasound Tightening of Facial Skin: Clinical and Pathologic Results. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025;24(2). doi.org/10.1111/jocd.16670
この記事の執筆・監修
宮﨑修平 院長
宮﨑 修平
THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長 / 医学博士

「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、流行や感覚だけに頼らず、論理と医学的根拠に基づく診療を重視しています。診察・アセスメントを丁寧に行い、一人ひとりに適した治療を考えます。

  • 美容外科医 / 糸リフト・たるみ治療に特化
  • 医学博士/循環器内科専門医として慢性炎症・動脈硬化の研究に従事
  • 国内外の医学論文をもとにエビデンスに基づいた美容医療を発信
院長紹介・経歴を見る →

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です