糸リフトにリスク・失敗はある?福岡の医師が副作用と安全な施術のポイントを解説

Director's Column

糸リフトにリスク・失敗はある?
福岡の医師が副作用と安全な施術のポイントを解説

たるみ治療の正しい知識を、わかりやすくお届けする「院長コラム」第20回
院
執筆・監修:宮﨑 修平(THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長/医学博士)
論理と医学的根拠に基づく診療を大切にしています。医学論文をもとに、糸リフトの安全性について発信しています。

「糸リフトを受けたいけれど、失敗や副作用が心配」

福岡での糸リフトのカウンセリングでも、よくいただくご相談です。糸リフトは、切開を伴うフェイスリフトと比べて低侵襲なたるみ治療ですが、医療行為である以上、もちろんリスクがゼロというわけではありません。

2025年、医学誌『Journal of Cosmetic Dermatology』に、顔の糸リフトで起こり得る合併症と、その原因・対処法についてまとめたレビュー論文[1]が掲載されました。今回はこの論文をもとに、糸リフトにはどのようなリスクがあり、安全性を高めるために何が重要なのかを解説します。

結論を一言で

2025年のレビュー論文では、糸リフトで起こりうる副作用・合併症(腫れ・内出血・ディンプル・神経損傷・耳下腺損傷など)とその原因が整理されています。安全性を高めるためには、糸の種類だけでなく、解剖学的知識に基づいた「深さ」「方向」「張力」の設計が重要であることが示されています。福岡で糸リフトを検討されている方に向けて、クリニック選びのポイントもあわせてご紹介します。

CONTENTS
  1. 糸リフトで起こり得る副作用・合併症
  2. よく知られる「ディンプル」は、なぜ起こる?
  3. 「どの方向に引くか」も重要
  4. 糸の深さは「仕上がり」だけでなく「安全性」にも関わる
  5. 血管についても「どこを通すか」が重要
  6. 「安全な糸リフト」に必要なのは、糸そのものだけではない
  7. 糸リフトは「引っ張る治療」ではなく「設計する治療」
  8. 福岡で糸リフトを検討されている方へ
  9. よくある質問
  10. 自由診療に関する重要事項
  11. 参考文献

1. 糸リフトで起こり得る副作用・合併症

糸リフト後に比較的みられやすいものとして、腫れ・痛み・内出血・出血・ディンプル(皮膚の凹み)・輪郭の不整などがあります。

一方、頻度は高くありませんが、感染、肉芽腫、糸の移動や露出、神経損傷、耳下腺・耳下腺管の損傷など、より注意が必要な合併症も報告されています[1]。

重要なのは、「糸リフトだから仕方なく起こる」のではなく、解剖学的な位置関係や糸を入れる深さ、方向、固定、かける力などが関係する合併症が少なくないという点です。

2. よく知られる「ディンプル」は、なぜ起こる?

糸リフト後の代表的なトラブルのひとつが、皮膚が部分的に凹んで見えるディンプルです。

論文[1]では、糸のコグが意図しない場所を強く捉えたり、糸が皮膚に近すぎる浅い層に入ったりすると、ディンプルが生じやすいと解説されています。また、糸にかける張力もディンプル形成に影響します。

軽度であれば腫れが引くにつれて自然になじむ場合もありますが、状態によっては処置が必要になります。つまり糸リフトでは、単に「強く引き上げれば良い」というわけではありません。適切な深さに、適切な方向で、適切な力をかけることが重要です。

3. 「どの方向に引くか」も重要

糸リフトでは、糸を何本入れるかだけではなく、どの方向へ組織を移動させるか=デザインも重要です。

論文[1]では、双方向性の糸を強く牽引すると、中央部分に膨らみが生じて輪郭が不自然になることがあると解説されています。特にアジア人では、糸の方向によって頬骨が強調される可能性があるため、糸を入れる方向や固定方法を慎重に選択する必要があるとされています。

これは当院が糸リフトで特に大切にしている、「糸の本数よりもデザインが重要」という考え方にも通じます。

4. 糸の深さは「仕上がり」だけでなく「安全性」にも関わる

さらに重要なのが、顔の解剖です。顔には血管や顔面神経、耳下腺、耳下腺管など、傷つけてはいけない重要な構造物があります。

例えば顔面神経は外側では比較的深い位置を走行しますが、内側へ進むにつれて表層に近づきます。論文[1]では神経損傷のリスクを低減するため、顔面解剖を理解し、適切な層に糸を挿入する重要性が強調されています。

また耳下腺を誤って損傷すると、施術後数日して片側の腫れや痛みなどが出現することがあります。超音波はこうした耳下腺・耳下腺管損傷の早期発見にも有用とされています。

5. 血管についても「どこを通すか」が重要

糸リフトでは内出血は比較的起こり得る症状ですが、大きな血管を損傷すると血腫につながる可能性があります。

特に、血管の走行方向に沿って糸を挿入して血管を長く損傷してしまうと、止血が難しくなる場合があります。論文[1]では、浅側頭動脈や顔面動脈などの走行を考慮した施術の重要性についても詳しく解説されています。

6. 「安全な糸リフト」に必要なのは、糸そのものだけではない

「どの糸を使っていますか?」これはもちろん大切な質問です。

しかし、安全な糸リフトを考えるうえでは、製品だけでなく、顔の解剖を理解しているか、適切な層に挿入できるか、どの方向へ組織を移動させるか、必要以上の張力をかけていないか、万が一のトラブルに対応できるかといった要素も重要です。

今回のレビューでも、糸リフトの安全性と結果を高めるためには、正確な解剖学的知識、適切な患者選択、慎重な手技、適切な糸の配置が重要であると結論づけられています[1]。

7. 糸リフトは「引っ張る治療」ではなく「設計する治療」

糸リフトは、ただ糸を入れて強く引っ張れば良い治療ではありません。どの組織が下がっているのか。どの方向へ戻すのか。どの深さを通すのか。どこで固定するのか。こうした解剖学に基づいたデザインが、自然な仕上がりと安全性の両方に関係します。

THE LIFT CLINIC FUKUOKAでは、糸の種類や本数だけではなく、患者様一人ひとりの骨格・脂肪・たるみ方を診察し、「どこを、どの方向へ、どの程度移動させるか」というデザインを大切にしています。

糸リフトのメリットだけではなく、リスクについても正しく理解したうえで、ご自身に合ったたるみ治療を選択することが大切です。

糸リフト
福岡 糸リフト専門クリニック

8. 福岡で糸リフトを検討されている方へ

福岡市内には糸リフトを扱うクリニックが数多くありますが、今回ご紹介したとおり、糸リフトの仕上がりと安全性は「どの糸を使うか」以上に、「解剖学的知識にもとづいて、どのように設計・施術するか」によって大きく左右されます。

福岡で糸リフトのクリニックを選ぶ際は、次のような点を確認することをおすすめします。

  • 診察で骨格・脂肪の厚み・たるみ方を丁寧に評価してくれるか
  • 糸の本数や種類だけでなく、挿入する方向・深さについて説明があるか
  • 合併症のリスクや対処法について、事前にきちんと説明があるか
  • 万が一のトラブル時に、超音波などを用いて適切に対応できる体制があるか
THE LIFT CLINIC FUKUOKA(福岡市中央区)について

当院は「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、福岡で糸リフトを専門的に行うクリニックです。解剖学的知識にもとづいた設計と、糸の本数よりもデザインを重視する診療方針で、お一人おひとりに合った糸リフトをご提案しています。

→ 福岡の糸リフト専門クリニック THE LIFT CLINIC FUKUOKA の施術詳細・料金はこちら

9. よくある質問

Q糸リフトのディンプル(凹み)は必ず起こりますか?
A必ず起こるものではありません。論文では、コグの位置、糸の深さ、かける張力などが関係すると解説されており、解剖学的知識にもとづいた適切な施術によってリスクを抑えることができます。
Q糸リフトで神経損傷は起こりますか?
A頻度は高くありませんが、報告はあります。顔面神経は部位によって走行の深さが異なるため、顔の解剖を理解したうえで適切な層に糸を挿入することが、リスクを減らすうえで重要とされています。
Q福岡で糸リフトのクリニックを選ぶ際、何を基準にすればよいですか?
A糸の種類やブランドだけでなく、骨格やたるみ方を診察したうえで挿入の方向・深さを設計してくれるか、合併症について事前にきちんと説明があるかを基準にすることをおすすめします。

10. 自由診療に関する重要事項

当院の糸リフトについて

糸リフトは自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

主なリスク・副作用:腫れ、内出血、痛み、挿入部の凹凸・陥凹、左右差、感染、まれに神経損傷や血管損傷などが生じることがあります。多くは数日〜数週間で改善しますが、まれに追加処置が必要になる場合があります。

治療について:効果の持続期間や適した糸の種類・本数には個人差があります。当院では診察のうえ、お一人おひとりに適した設計・施術をご提案しています。

11. 参考文献

  1. Yi KH, Park SY. Facial Thread Lifting Complications. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025;24(1):e16745. doi.org/10.1111/jocd.16745
この記事の執筆・監修
宮﨑修平 院長
宮﨑 修平
THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長 / 医学博士

「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、流行や感覚だけに頼らず、論理と医学的根拠に基づく診療を重視しています。診察・アセスメントを丁寧に行い、一人ひとりに適した治療を考えます。

  • 美容外科医 / 糸リフト・たるみ治療に特化
  • 医学博士/循環器内科専門医として慢性炎症・動脈硬化の研究に従事
  • 国内外の医学論文をもとにエビデンスに基づいた美容医療を発信
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