HIFUとソフウェーブの違いは?同じ超音波によるたるみ治療を医師が解説
HIFUとソフウェーブの違いは?
同じ超音波によるたるみ治療を医師が解説
「HIFUとソフウェーブは、どちらも超音波なら同じ治療ですか?」というご質問をいただくことがあります。どちらも超音波による熱刺激を利用し、コラーゲンの再構築を促すたるみ治療です。しかし、主に熱を届ける深さと、皮膚の中で熱を作る方法が異なります。
今回は、超音波による皮膚治療をまとめた医学論文[1]をもとに、両者の違いを分かりやすく解説します。
HIFU(当院ではオリジオキスを採用)は真皮から筋膜付近まで複数の深さ(1.5・3.0・4.5mm)を点状に治療するのに対し、ソフウェーブは約1.5mmを中心とした真皮を、皮膚と平行な円柱状の熱エリアで治療します。どちらか一方が優れているわけではなく、たるみの原因がある層によって適した治療は異なります。
- 超音波で、なぜ肌が引き締まるの?
- HIFUは複数の深さへ点状に熱を加える
- ソフウェーブは約1.5mmの真皮を中心に治療する
- HIFUとソフウェーブの違い(比較表)
- どのようなたるみに向いている?
- 痛みや副作用はある?
- 「機械の名前」だけで選ばないことが大切
- この論文を読むうえでの注意点
- まとめ
- よくある質問
- 自由診療に関する重要事項
- 参考文献
1. 超音波で、なぜ肌が引き締まるの?
超音波治療では、皮膚の表面を大きく傷つけず、皮膚内部にコントロールされた熱刺激を与えます[1]。熱刺激を受けた部分では、創傷治癒反応と呼ばれる修復反応が始まり、コラーゲンの収縮や再構築が促されます。
この変化によって、時間をかけて肌のハリや引き締まりが生じると考えられています。治療直後だけでなく、その後数か月かけて変化を実感することがあるのは、このコラーゲンリモデリングに時間が必要だからです。
2. HIFUは複数の深さへ点状に熱を加える
美容医療で一般にHIFUと呼ばれるマイクロフォーカス超音波は、超音波を小さな焦点に集め、皮膚の内部へ点状の熱凝固を作ります[1]。代表的な機器であるウルセラ(当院ではオリジオキスを採用)では、カートリッジを使い分けることで、主に次の深さへ照射します。
- 1.5mm:比較的浅い真皮
- 3.0mm:真皮から皮下組織
- 4.5mm:筋膜付近の深い層
複数の深さを治療できるため、皮膚だけでなく、より深い組織へアプローチできることが特徴です。
3. ソフウェーブは約1.5mmの真皮を中心に治療する
ソフウェーブも超音波を利用しますが、HIFUとは熱の作り方が異なります。7つの超音波ビームを同時に照射し、皮膚表面と平行な円柱状の熱エリアを作ります。熱の作用は主に皮膚表面から約0.5〜2mm、中心は約1.5mmの真皮です[1]。
真皮には、肌のハリを支えるコラーゲンや、弾力に関わるエラスチンが豊富に存在します。ソフウェーブは、この真皮を広く加熱することで、肌のハリや弾力、軽度から中等度のたるみ改善を目指す治療です。施術中は、皮膚表面を冷却するシステムによって表皮を保護します。
4. HIFUとソフウェーブの違い(比較表)
| 比較項目 | HIFU(オリジオキス) | ソフウェーブ |
|---|---|---|
| 主な治療層 | 真皮から筋膜付近 | 真皮 |
| 主な深さ | 1.5・3.0・4.5mm | 約0.5〜2mm(中心約1.5mm) |
| 熱の作り方 | 焦点を集めた点状の熱 | 皮膚と平行な円柱状の熱 |
| 主な目的 | 深部を含めた引き締め | 肌のハリ・弾力と引き締め |
| 皮膚表面の保護 | 焦点以外への熱を抑える | 接触冷却システムを使用 |
どちらが一方的に優れているということではありません。皮膚のゆるみが中心なのか、脂肪や深い組織の下垂も関係しているのかによって、適した治療は変わります。
5. どのようなたるみに向いている?
この論文では、超音波治療に適しているのは、顔・眉周囲・あご下・首などに軽度から中等度のたるみがある方とされています[1]。特に、次のような方が候補になります。
- 手術は避けたい
- ダウンタイムを抑えたい
- 自然な変化を希望している
- 肌のハリや軽度のゆるみが気になる
一方、たるみが強い場合は、超音波治療だけで十分な変化を得ることが難しい可能性があります。その場合は、糸リフト、ヒアルロン酸注入、外科的治療などを含めて検討する必要があります。
6. 痛みや副作用はある?
超音波治療では、照射中に熱感や痛みを感じることがあります。痛みの程度は、使用する機器、治療する深さ、照射部位、出力によって異なります[1]。
治療後には、一時的な赤み、むくみ、腫れ、内出血、圧痛、しびれなどが起こる可能性があります。多くは一時的ですが、まれな合併症も報告されているため、解剖を理解した医師による適切な診断と照射が重要です。
7. 「機械の名前」だけで選ばないことが大切
たるみは、皮膚だけが原因ではありません。加齢に伴う骨格の変化、脂肪の減少や下垂、支持靱帯のゆるみ、筋肉の動きなどが複雑に関係しています。
そのため、「HIFUとソフウェーブのどちらが強いか」ではなく、次のような点を確認して治療を選ぶ必要があります。
- たるみの原因はどの層にあるのか
- 皮膚の厚みや脂肪量はどうか
- どの程度の変化を希望しているのか
8. この論文を読むうえでの注意点
今回の論文は、過去の研究をもとに超音波治療を解説した総説(レビュー)です[1]。HIFUとソフウェーブを同じ条件で直接比較した臨床試験ではありません。
そのため、この論文だけから「どちらの効果が高い」「どちらが長持ちする」と結論づけることはできません。大切なのは、両者の治療層と特徴を理解し、一人ひとりのたるみの原因に合わせて使い分けることです。
9. まとめ
- HIFU(オリジオキス)は真皮から筋膜付近まで、複数の深さ(1.5・3.0・4.5mm)へ点状に照射する
- ソフウェーブは約1.5mmを中心とした真皮に、皮膚と平行な円柱状の熱エリアを作る
- どちらか一方が優れているのではなく、たるみの原因がある層によって適した治療は異なる
- 今回の論文は総説であり、両者を直接比較した臨床試験ではない
HIFU(オリジオキス)とソフウェーブは、どちらも超音波による熱刺激でコラーゲンの再構築を促すたるみ治療です。THE LIFT CLINIC FUKUOKAでは、皮膚・脂肪・靱帯・骨格などを診察したうえで、ソフウェーブ、HIFU(オリジオキス)、糸リフト、ヒアルロン酸注入などから適した治療をご提案しています。たるみ治療は、機械の名前だけではなく、「どの層を、何のために治療するのか」で選ぶことが重要です。
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10. よくある質問
11. 自由診療に関する重要事項
HIFU(オリジオキス)・ソフウェーブはいずれも自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
主なリスク・副作用:施術中の熱感・痛み、施術後の一時的な赤み・むくみ・腫れ・内出血・圧痛・しびれなどが起こることがあります。まれな合併症も報告されているため、解剖を理解した医師による診断・照射が重要です。
治療について:効果の実感には数週間〜数か月かかることがあります。たるみの原因や程度によっては、糸リフトやヒアルロン酸注入など他の治療との組み合わせが適していることもあります。詳細な費用・治療計画は診察のうえご案内します。
12. 参考文献
- Wong A, Lowery AS, Bloom JD. Ultrasound Therapy for the Skin. Facial Plastic Surgery Clinics of North America. 2023;31(4):503-510. doi.org/10.1016/j.fsc.2023.05.008
