LDMはニキビに効果がある?|トリプル周波数超音波の臨床研究を解説

Director's Column

LDMはニキビに効果がある?
トリプル周波数超音波の臨床研究を解説

たるみ治療の正しい知識を、わかりやすくお届けする「院長コラム」第7回

院
執筆・監修:宮﨑 修平(THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長/医学博士)
論理と医学的根拠に基づく診療を大切にしています。医学論文をもとに、たるみ治療について発信しています。

ニキビ治療というと、塗り薬や飲み薬を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、肌が赤くなりやすい方や、お薬だけではなかなか改善しない方には、肌への負担が少ない治療を取り入れることもあります。

今回は、超音波を使った「LDM(トリプル周波数)」という治療が、ニキビにどのくらい効果があったのかを調べた研究[1]を、できるだけわかりやすくご紹介します。

結論を一言で

ニキビに悩む22名の方にLDMの施術を平均6.5回行ったところ、ニキビのひどさを表す点数が、治療が終わった時点で約74%改善し、その後(平均して7か月ほど経った頃)にはさらに約90%まで改善していました。大きな副作用はなく、痛みも少ない治療であることが確認されています。

CONTENTS
  1. どんな研究が行われたのか
  2. 治療直後の変化:約74%改善
  3. 実際の症例写真(論文より)
  4. 治療が終わったあとも改善が続いた
  5. 痛みや副作用は?
  6. なぜLDMはニキビに効果があるのか
  7. LDMはどんな位置づけの治療?
  8. まとめ
  9. よくある質問
  10. 自由診療に関する重要事項
  11. 参考文献

1. どんな研究が行われたのか

軽い症状から重い症状まで、顔のニキビに悩む22名の方(19〜52歳)に、LDMという超音波の機器で施術を行いました[1]。使われた周波数の組み合わせは、次の2パターンです。

グループ 周波数の組み合わせ 人数
グループ1 1MHz・3MHz・10MHz 11名
グループ2 3MHz・10MHz・19MHz 11名

どちらのグループも、週2回のペースで、平均6.5回ほど施術を受けました。治療中は塗り薬や飲み薬は使っていません。施術前後のお顔の写真を、治療の内容を知らない9名の皮膚科医が見て、ニキビのひどさを点数化しました[1]。

2. 治療直後の変化:約74%改善

施術が終わった時点で、ニキビのひどさを示す点数は平均で約74%改善していました[1]。これは医師ひとりの感想ではなく、9名の皮膚科医がそれぞれ写真を見て評価した結果であり、統計的にもはっきりとした改善です。

2つの周波数の組み合わせのどちらでも、同じくらいの改善がみられました[1]。つまり、深さの異なる周波数を組み合わせることが、ニキビの改善につながっている可能性があるということです。

図:ニキビ重症度スコア(mGEA)の推移
5.01
治療前
(T1)

1.41
治療終了時
(T2・73.7%改善)

0.59
フォローアップ
(T3・90.1%改善)

出典:Chervinskaya IG, et al. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025 のデータをもとに作成(スコアは9名の追跡群の平均値)

3. 実際の症例写真(論文より)

以下の写真は当院の症例ではなく、参考文献[1]に掲載されている症例写真です。プライバシー保護のため、目元に加工を施しています。
重度のニキビ症例:施術前・8回施術後・10か月後の経過(論文Figure 5より)

重度のニキビの症例:左から、施術前/TF-LDM(3・10・19MHz)を8回施術した後/10か月後の経過。

中等度のニキビ症例:施術前・6回施術後(論文Figure 7より)

中等度のニキビの症例:左が施術前、右がTF-LDM(1・3・10MHz)を6回施術した後。

出典:Chervinskaya IG, et al. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025(Figure 5, 7/CC BY 4.0)

4. 治療が終わったあとも改善が続いた

さらに興味深いのは、治療が終わったあとも肌の状態がよくなり続けていたことです。その後の経過を確認できた9名では、治療前と比べて平均約90%まで改善が進んでいました[1]。

経過を確認できた期間は1〜22か月で、真ん中の値でおよそ7か月です。全員を追跡できたわけではありませんが、LDMの効果が施術直後だけでなく、その後の肌にも影響した可能性があります。

5. 痛みや副作用は?

この研究では、大きな副作用は報告されていません[1]。施術中の痛みも少なく、受けやすい治療だったとされています。一部の方には施術直後に軽い赤みが出ましたが、1時間以内には落ち着きました。痛みやダウンタイムをできるだけ避けたい方にとって、取り入れやすい治療といえます。

6. なぜLDMはニキビに効果があるのか

超音波は、周波数によって肌に届く深さが変わります。LDMでは、深く届く周波数と浅く届く周波数を組み合わせることで、肌のいろいろな深さに同時に働きかけます[1]。これが、ニキビの炎症や肌全体のコンディションに幅広くアプローチできる理由のひとつと考えられています。

また、肌の奥では「カベオリン1」という、炎症に関わることが知られているタンパク質があります。超音波による刺激がこのタンパク質の働きに影響し、炎症を抑える方向に作用している可能性がある、と論文では考察されています[1]。まだ研究段階の部分もありますが、LDMが持つ抗炎症作用を裏付ける手がかりのひとつと言えます。

7. LDMはどんな位置づけの治療?

今回の研究は22名という比較的小さな規模で行われたもので、治療をしないグループとの比較もありません[1]。そのため、「LDMだけでニキビがすべて治る」「お薬が不要になる」とは言い切れません。

LDMは、お薬の代わりというよりも、ニキビによる炎症や肌のコンディションを整えるための選択肢のひとつです。肌が赤くなりやすい方や、お薬だけでは改善しにくい方、肌への負担を抑えたい方には、組み合わせを検討する価値がある治療といえます。

LDM Triple
肌育注射
ソフウェーブ

→ 福岡のLDM Triple THE LIFT CLINIC FUKUOKA の施術詳細・料金はこちら

8. まとめ

  • 3つの周波数を組み合わせたLDMで、ニキビのひどさが治療直後に平均約74%改善した
  • 治療が終わったあとも改善が続き、最終的には約90%まで改善した
  • 2種類の周波数の組み合わせで、効果に大きな差はなかった
  • 痛みが少なく、大きな副作用も報告されていない
  • ただし22名という小規模な研究であり、お薬に代わるものではない

ニキビを繰り返している方や、刺激やダウンタイムの少ない治療を希望される方は、お気軽にご相談ください。

9. よくある質問

QLDMだけでニキビは治りますか?
A今回の研究は小規模で、治療をしないグループとの比較もないため、LDMだけですべてのニキビが治るとは言えません。ふだんのニキビ治療と組み合わせる、またはお薬による治療が難しい方の選択肢として検討されることが多い治療です。

Q何回くらい施術が必要ですか?
A今回の研究では週2回、平均6.5回(最大12回)の施術が行われました。必要な回数は肌の状態によって異なるため、診察のうえでご提案します。

Q敏感肌でも受けられますか?
ALDMは熱によるダメージが少なく、痛みもほぼないとされる治療のため、敏感肌の方にも選択肢として検討されています。ご不安な点は診察時にご相談ください。

10. 自由診療に関する重要事項

当院のLDM Tripleについて

LDM Tripleは自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

標準的な費用(税込):顔全体 ¥18,000(2ヶ月以内リピーター ¥14,800/他施術との組み合わせ ¥9,800)

治療期間・回数:肌の状態により必要な回数は異なります。繰り返すことで効果が蓄積するとされる治療です。

主なリスク・副作用:施術直後に一時的な赤みが出ることがありますが、通常1時間以内におさまります。重篤な副作用の報告は限定的ですが、体質により肌に合わない場合があります。

11. 参考文献

  1. Chervinskaya IG, Gaidash NV, Kruglikov IL. A Retrospective Pragmatic Two-Center Clinical Study to Evaluate the Clinical Outcome of Triple-Frequency Ultrasound in the Treatment of Mild-to-Severe Acne Vulgaris. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025;24:e16672. doi.org/10.1111/jocd.16672(Open Access, CC BY 4.0)

この記事の執筆・監修
宮﨑修平 院長

宮﨑 修平
THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長 / 医学博士

「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、流行や感覚だけに頼らず、論理と医学的根拠に基づく診療を重視しています。診察・アセスメントを丁寧に行い、一人ひとりに適した治療を考えます。

  • 美容外科医 / 糸リフト・たるみ治療に特化
  • 医学博士/循環器内科専門医として慢性炎症・動脈硬化の研究に従事
  • 国内外の医学論文をもとにエビデンスに基づいた美容医療を発信

院長紹介・経歴を見る →

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です