二重あごは脂肪だけが原因ではない|原因別に考える治療法

Director's Column

二重あごは脂肪だけが原因ではない
原因別に考える治療法

たるみ治療の正しい知識を、わかりやすくお届けする「院長コラム」第5回
院
執筆・監修:宮﨑 修平(THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長/医学博士)
論理と医学的根拠に基づく診療を大切にしています。医学論文をもとに、たるみ治療について発信しています。

「痩せているのに二重あごが気になる」「体重を落としてもフェイスラインがすっきりしない」――このようなお悩みは珍しくありません。二重あごは、脂肪だけでなく、皮膚のたるみ、顎の小ささ、下顔面の下垂など、複数の要因が重なって生じるためです。

大切なのは、二重あごを一括りにせず、原因に合った治療を選ぶことです。当院では、診察で脂肪・皮膚・骨格・組織の下垂を評価し、必要に応じて複数の治療を組み合わせます。今回は、二重あごの原因と当院の治療方針を、文献をもとに解説します。

CONTENTS
  1. 二重あごの主な原因
  2. ①顎下の脂肪が多いタイプ ― HIFU・高周波治療
  3. ②脂肪は少ないのに皮膚がたるんでいるタイプ ― ソフウェーブ
  4. ③頬やフェイスラインの下垂を伴うタイプ ― 糸リフト
  5. ④顎が小さい・後退しているタイプ ― ヒアルロン酸による輪郭形成
  6. 二重あご治療で大切なのは「原因に合わせること」
  7. よくある質問
  8. 参考文献

1. 二重あごの主な原因

二重あごが目立つ原因は、大きく次の4つに分けられます。

タイプ特徴
①脂肪型顎下に脂肪が蓄積している
②皮膚たるみ型皮膚のハリが低下し、顎下がたるんでいる
③下垂型頬からフェイスラインにかけて組織が下垂している
④骨格型顎が小さい、または後退している

実際には、これらが単独ではなく、いくつか重なっている方が多くみられます。以下、それぞれのタイプと当院の考え方を解説します。

2. ①顎下の脂肪が多いタイプ ― HIFU・高周波治療

顎下をつまんだときに厚みがあり、体重の増加とともに目立ちやすくなった方は、脂肪の影響が大きい可能性があります。このタイプでは、脂肪層を対象とするHIFUなどが選択肢になります。

HIFU(高密度焦点式超音波)

HIFUは、超音波エネルギーを狙った深さに集中させる治療です[1][2]。使用するカートリッジや照射条件によって、皮膚・支持組織の引き締めを主目的とする場合と、顎下脂肪への作用を期待する場合があります。同じHIFUでも機器や設定によって作用する深さが異なるため、脂肪量や皮膚の厚みに合わせた照射設計が重要です。

高周波治療(RF)

高周波治療は、皮膚や皮下組織に熱を加え、コラーゲンの収縮や再構築を促す治療です[3]。主な役割は組織の引き締めであり、すべてのRF機器が脂肪を減らすわけではありません。脂肪が極端に多くなく、皮膚の緩みやフェイスラインのぼやけも伴う方に適しています。

3. ②脂肪は少ないのに皮膚がたるんでいるタイプ ― ソフウェーブ

加齢などによって真皮のコラーゲンやエラスチンが減少すると、皮膚のハリが低下し、顎下にたるみが生じやすくなります。このタイプに当院がご提案している治療の一つが、ソフウェーブです。

ソフウェーブ(Sofwave)

ソフウェーブは、約1.5mmの真皮層を中心に熱を届け、コラーゲンやエラスチンの再構築を促す超音波治療です[3]。脂肪を直接減らす治療ではないため、顔のボリュームを保ちながら、顎下やフェイスラインの皮膚を引き締めたい方に適しています。

変化は施術直後だけでなく、コラーゲンが再構築される1〜3か月ほどの間に徐々に現れます。ソフウェーブは、日本でも皮膚引締め用超音波照射器として厚生労働省の医療機器製造販売承認を取得しています(承認番号:30700BZX00082000)。承認上の使用目的は、真皮への加熱凝固作用による中等度または重度の顔面・頸部のしわ改善です。また、米国FDAでは眉・顎下・頸部のリフトなどについて承認を受けています。

4. ③頬やフェイスラインの下垂を伴うタイプ ― 糸リフト

頬の組織が下がると、下顎縁にボリュームが集まり、顎下との境界が曖昧になります。この場合は、脂肪だけに治療を行っても十分な変化が得られないことがあります。

糸リフト

糸リフトは、下がった組織を適切な方向へ移動させ、フェイスラインや顎下の輪郭を整える治療です[5]。フェイスラインに糸を挿入して下顔面の組織を引き上げる方法に加え、顎下へ直接糸を挿入し、顎下の組織を引き締めながら輪郭を整える方法もあります。

糸リフトは顎下脂肪そのものを除去する治療ではありませんが、頬から下顎縁の下垂や顎下組織の緩みが二重あごを強調している場合には、有効な選択肢になります。当院では、脂肪・皮膚・組織の下垂が重なっている方に、HIFUやRF、ソフウェーブなどのデバイス治療と糸リフトを組み合わせることがあります。

5. ④顎が小さい・後退しているタイプ ― ヒアルロン酸による輪郭形成

顎が小さい、または後方に位置している方は、実際の脂肪量が多くなくても、顎先と首の境界が曖昧になり、二重あごが目立つことがあります。加齢に伴う下顎骨の形態変化も、下顔面を支える力や輪郭に影響します。

ヒアルロン酸による輪郭形成

顎先や下顎縁へヒアルロン酸を注入し、輪郭を適切に補うことで、顎と首の境界が明瞭になり、二重あごが目立ちにくくなる場合があります[4]。これは脂肪を減らす治療ではなく、顔全体のバランスを整える治療です。

顎の突出度、Eライン、下顎縁、噛み合わせなどを確認しながら、必要な部位と注入量を慎重に判断します。

6. 二重あご治療で大切なのは「原因に合わせること」

二重あご治療では、①脂肪を減らす、②皮膚・皮下組織を引き締める、③下がった組織を整える、④顎やフェイスラインの輪郭を補う、という4つの視点が重要です。

脂肪が原因の方に引き締め治療だけを行ったり、顎が小さい方に脂肪を減らす治療だけを行ったりしても、理想的な輪郭にならないことがあります。当院では、お一人おひとりの原因を見極め、必要に応じてHIFU、高周波、ソフウェーブ、糸リフト、ヒアルロン酸などを組み合わせた治療をご提案します。

HIFU
高周波(RF)
ソフウェーブ
糸リフト
ヒアルロン酸注射

→ 福岡・薬院で二重あごの治療をお考えの方へ|THE LIFT CLINIC FUKUOKA の治療メニューはこちら

→ 福岡・薬院のHIFU・高周波(オリジオキス)THE LIFT CLINIC FUKUOKA の施術詳細・料金はこちら

7. よくある質問

Q痩せれば二重あごはなくなりますか?
A顎下脂肪が主な原因であれば、減量によって改善する可能性があります。ただし、皮膚のたるみや顎の小ささが関係している場合は、体重を落としても残ることがあります。
QHIFUとソフウェーブはどう違いますか?
AHIFUは狙った深さに焦点を合わせて熱を加え、設定によって支持組織や脂肪層への作用を期待します。ソフウェーブは約1.5mmの真皮層を中心に加熱し、脂肪を減らさず皮膚の引き締めを目指します。
Q二重あごには複数の治療が必要ですか?
A原因が一つであれば単独治療で対応できることもあります。しかし、脂肪・皮膚のたるみ・骨格・組織の下垂が重なっている場合は、複数の治療を組み合わせた方が自然でバランスのよい改善につながることがあります。

8. 参考文献

  1. Oni G, Hoxworth R, Teotia S, Brown S, Kenkel JM. Evaluation of a Microfocused Ultrasound System for Improving Skin Laxity and Tightening in the Lower Face. Aesthetic Surgery Journal. 2014;34(7):1099-1110. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
  2. Lu PH, et al. Quantitative Analysis of Face and Neck Skin Tightening by Microfocused Ultrasound With Visualization in Asians. Dermatologic Surgery. 2017;43(11):1332-1338. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
  3. Gold MH, Biron J. Efficacy and Safety of High-Intensity, High-Frequency, Non-Focused Ultrasound Parallel Beams for Facial Skin Laxity. Journal of Cosmetic Dermatology. 2024;23(1):117-123. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
  4. Nikolis A, et al. Effectiveness and Safety of a New Hyaluronic Acid Injectable for Augmentation and Correction of Chin Retrusion. Journal of Drugs in Dermatology. 2024;23(4):255-261. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
  5. Wanitphakdeedecha R, Yan C, Ng JNC, Fundarò S. Absorbable Barbed Threads for Lower Facial Soft-Tissue Repositioning in Asians. Dermatology and Therapy. 2021;11(4):1395-1408. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
この記事の執筆・監修
宮﨑修平 院長
宮﨑 修平
THE LIFT CLINIC FUKUOKA 院長 / 医学博士

「たるみ治療のかかりつけ医に。」を掲げ、流行や感覚だけに頼らず、論理と医学的根拠に基づく診療を重視しています。診察・アセスメントを丁寧に行い、一人ひとりに適した治療を考えます。

  • 美容外科医 / 糸リフト・たるみ治療に特化
  • 医学博士/循環器内科専門医として慢性炎症・動脈硬化の研究に従事
  • 国内外の医学論文をもとにエビデンスに基づいた美容医療を発信
院長紹介・経歴を見る →

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です